小路あきらの遍歴

小路あきらの半生

過去

過去

幼少期|1970’s〜

遠方漁業を営んでいた父が帰ってきた時には一緒に船に乗り、沖へ出るのが楽しみだった。船の上で父の手伝いをしたことで、足腰は鍛えられた。「北海道の港では相撲で負けたことがない」というのが口癖だった父と、よく相撲もとった。
小学生の頃、夜中になるとお酒を飲みながらプロレスを観戦する父の隣で、小路も眠い目を擦りながら夢中になってテレビを見ていた。
「俺もこのリングに立ちたい。世界で一番強い男になりたい」
家の近くにあった柔道場に通い始めたのもこの頃。強い相手と戦う面白さを知り、そこからどんどん柔道にのめり込んでいった。

幼少期|1970’s〜

格闘家を志す|1980’s〜

中学卒業時には、富山第一高校柔道部の楠先生から熱烈な指導を受け、心身ともに鍛えられ格闘家としての礎を築いた。しかし高校時代は、小杉高校のライバルに個人・団体ともに一度も勝つことができず富山県2位。その悔しさも小路の糧となった。 卒業後は、愛知県にある中京大学柔道部の先生から熱心にお誘いを頂き、入学を決めた。それから柔道漬けの4年間が始まった。 一方、大学時代には誠心会館の青柳誠司館長と出会い空手とプロレスにも触れていった。プロレスではリングに立つ機会も得て、積年の思いが叶い、体が痺れる感覚を覚えた。 警察や実業団から数々の誘いを断り、プロレスの世界に飛び込むために東京へ向かった。

格闘家を志す|1980’s〜

格闘技に明け暮れる|1990’s〜

プロレスをやるつもりで東京へ向かったが、足を踏み入れたのは総合格闘技の世界だった。先輩格闘家の道場から「総合格闘技で名を売って、プロレスにいった方が良い」と口説かれ、物は試しと通い始めるうちに、そこでどんどんのめり込んでいった。後楽園ホールのデビュー戦での活躍は新人ながら格闘技雑誌でも取り上げられるほど、観客の印象に残るものだった。 しばらく経ち、関係者から「PRIDEという大会が始まるから、おまえも出られるかもしれない」という知らせを受けた。「東京ドームで戦えるのか、これはプロレスに行くよりも面白いのではないか」と心を躍らせた。 1997年、23歳でPRIDEデビュー。相手は、グレイシー一族のヘンゾ・グレイシー。ドローに終わったその戦いは瞬く間に話題を呼び、「この日本人は誰だ?」と、格闘技雑誌はこぞって小路の特集を組み、高田延彦からも、「おまえの戦いに勇気をもらった」と賞賛された。 そこからPRIDEには23回、史上最多出場選手となり、小路は「最後の日本男児」という異名で歴史に名を刻んだ。

格闘技に明け暮れる|1990’s〜

引退

アメリカ・シアトルを拠点に練習に打ち込んでいると、プライドの主催者から一本の電話が入る。「お前の試合は無くなった。若くてイキの良い選手を出場させる」と耳を疑う言葉が飛び込んできた。泣いても泣いても涙は枯れることはなく、死に場所を探すつもりでシアトルの街を歩いていると、ラーメンと書かれた赤提灯が見えた。日本人の老夫婦が作ったラーメンのスープを飲みほすと、涙がまた溢れてきた。「日本に帰ろう、第二の人生はこのラーメンのように、人の心を温められる男になろう」。 37歳、現役を引退。第二の人生はふるさと富山に恩返しの人生をしようと決めた。

引退

現在

現在

飲食業界に飛び込む|2010’s〜

若手の育成などで柔道界に貢献する一方、シアトルで人生を救ってもらったラーメン店を、2011年に地元富山で開業することになった。株式会社A-STYLEを創業、代表取締役となる。 「お腹いっぱい食べて元気になってもらいたい」という思いから、大盛・特盛も同額で提供。これは小路の何よりもこだわった点だった。 「俺のブラック」に代表される地元密着メニューの開発、地元食材を活用したメニュー設定など、食で富山を盛り上げたいという思いは常に根幹にある。 世界一のラーメンイベント「東京ラーメンショー」に招待されて出場し、テント前には250人を超える長蛇の列をもたらした。「食を通して富山の魅力を全国へアピールしたい」という思いを少なからず叶えた出来事だった。 現在は、えびすこグループとして富山市内で3店舗を展開。冷凍自動販売機でのブラックラーメン、ブラック餃子の販売も好評を得て、事業を拡大している。

飲食業界に飛び込む|2010’s〜 飲食業界に飛び込む|2010’s〜 飲食業界に飛び込む|2010’s〜

未来

未来

政治家を志す

講演会や勉強会で全国各地を周る機会が増え、日本がどのような状態で成り立ってきたのかということに関心を抱き始めた。勉強を始めるにつれ、歴史に紐づけられた現状を知り、今の日本が危機的な状況であると感じた。「私がこの国の役にたちたい。この国に命の花を咲かせたい」。世の中の困りごとに寄り添うために、今、自分が立ち上がらなければという思いが政治の道に突き動かした。

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